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野村正樹

 京都市上京区寺町通丸太町上ルにある「新島旧邸」。今年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公である新島八重と、その夫である同志社創立者・新島襄が昭和7(1932)年まで暮らした私邸である。この「新島旧邸」は明治11(1878)年に建造され、今年で築135年を迎えている。昭和60(1985)年にはその価値が認められ、調度・家具類を含めて京都市有形文化財に指定されている。
 建物の周囲を取り囲むように、東・南・西の3面にバルコニーをめぐらし、大きな窓を各部屋に計画した外観は、アメリカ合衆国でイギリス植民地時代に流行した「コロニアル様式」をうまく和風住宅にとりいれたアーリーアメリカンスタイルとなっている。和洋折衷というよりも、むしろ和に洋をうまくとりいれながら、生活様式に対する工夫が随所にみられる「新島旧邸」。時代の先を読み、自由を愛した新島襄と八重にとって平成の現在はどのように映っているのであろうか。