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山本 恵

 今夜は久し振りに、豪華に四条大宮のサウナに入った。でも普段は毎夜「まちのお風呂屋さん」に行く。サウナ・水風呂・電気風呂・ジェット風呂、軽く1時間は浸かり、入泉料410円と牛乳110円は必要経費。鞄や車には、お風呂セットは必需品であり、毎夜11時頃出没し、馴染みに会い、たわいもないことを話す。遅い処は午前3時まで開いている。町田さんも、常習犯であり時々会い、「お互い止められませんね」と話す。もう数10年続き、夜半の楽しみである。風邪の時も台風の時も、続けている。子ども、学生、年配者、刺青者、裸の付き合いである庶民の公衆浴場は貴重である。
 そんな「まちのお風呂屋さん」が、減少している。燃料高騰、施設改良、経営者の高齢化、跡継ぎの困難、「儲からず過酷な仕事である」と銭湯主は語る。スーパー銭湯は賑わっているが、「まちのお風呂屋さん」は面白い。帰り路、「今日も1日元気でおやすみなさい」と呟き、月や星を見ながら一日が穏やかに過ぎて行く。